| アジアの風だより 第243話 |
ただいま国境紛争中
2026年も無事に明けておめでとうございます……と言いたいところですが、シンダイの本社があるタイ王国ではそう言っていいのか悪いのか微妙です。
その第1の要素は、この連載の第241回で書いているようにタイの前国王の王妃、シリキット王太后の崩御にあります。王太后の服喪はこの1月末で終了しますが、大晦日から新年にかけてのイベントには祝っていいのか悪いのか複雑な心境がありました(新年カウントダウン後の花火はかなり盛大に上がりましたが……)。
→ 第241話 シリキット王太后の崩御
続く第2の要素は2025年から続くカンボジアとの国境紛争です。日本ではあまり報じられていないようですが、当該地域では激しく本格的な戦闘が行われていて、兵士や民間人に多数の死者が出ています。現時点では停戦合意となっているものの、合意は昨年から何度も繰り返されており、信じていいのかわかりません。タイ国内では再軍備するカンボジア軍の時間稼ぎともささやかれており、いずれ再び戦火が交えられると考えられています。
気になるのはこの紛争による邦人への影響ですが、紛争地帯がかなりの僻地にある関係で、観光客は直接的に被害を被ることはありません。タイの東北地方で最も有名なクメール遺跡パノム・ルンは日本人の旅行者の間でも人気がありますが、前線からはやや距離があるので安心できそうです。しかし別の候補がある場合は、もう少し安全なエリアを観光したほうがいいでしょう。東部ではビーチリゾートとして有名なチャーン島がありますが、このあたりもしばらくは避けたほうが無難です。
タイとカンボジアの陸路国境通過ポイントは現在すべて閉鎖されています。タイ人も外国人も陸路では出入りできません。以前はビザランなどでも使われていましたが、イミグレーションが閉鎖されているので、ここでは出入国スタンプは押されません。とりあえずいま言えるのは、タイとカンボジアの国境近くには近寄らないようにすることでしょう。
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●国名: タイとカンボジア
●県名: カンボジアと国境を接しているタイの県は合計7県
- 行き方 -
タイの東と東北にカンボジアとの国境があるが、現時点ではタイ国民に対しても避難と警戒指示が出されている。たとえ行ける機会があっても行かないように。
タイからはじめるバックパッカー入門 藤井伸二 著









