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アジアの風だより 第241話

シリキット王太后の崩御

2025年10月24日の深夜、現タイ国王の母であり前国王ラーマ9世の王妃シリキット王太后が崩御されました。タイ王国は現在、同王太后の喪に服しています。タイ政府から発表された服喪に関する規定は以下のとおりです。

・半旗を30日間掲げる
・公務員は1年間喪に服す
・タイ国民は90日間の服喪に協力する

以下、ここではこの件に関する外国人と観光客への影響と情報について説明していきます。

飲食店やエンターテインメント施設の営業に関する指示はなく、酒類販売の規制も出されていませんが、イベントなどは延期または内容の再検討を求められています。これに伴い、10月31日に開催される予定であったハロウィンに関するイベントはすべて中止になりました。11月5日はローイ・クラトンですが、こちらも派手なイベント性を排した静かな行事として執り行うよう指導がなされています。

バンコクでは11月1日からチャオプラヤー川のウォーターフロントで恒例のイベント“Vijit Chao Phraya 2025”が開催される予定でしたが、開始が11月9日に延期され、人気の花火大会も今年はないとの発表です。

90日の服喪期間には年末年始も含まれますが、クリスマスや年末恒例の大規模なカウントダウンイベント、バンコクやパタヤーでの花火大会がどうなるかについての発表はまだありません。

レストランやバーへの規制はありませんが、外部へ流れ出す音楽などの音量は下げるか止めるよう要請されています。そのため爆音エリアと化していたカオサン通りやスクムビットの歓楽街では静かな夜が続いています。

服喪期間中は喪服の着用が求められています。観光客においては派手な色合いのものは避け、黒系統の衣類を着用しましょう。幸いにも昨今の日本では黒系統の衣類が人気なので、あらためて準備する必要はなさそうです。

日中の観光に関しては、ワット・プラケオ/王宮が法事で閉鎖されたり、王室関係者の移動で道路が封鎖されたりすることはありますが、全体としては大きな影響は出ていません。アユタヤーやカンチャナブリーなどへの観光ツアーは通常通り催行されています。チャオプラヤー川を行き来するリバークルーズやディナークルーズも同様です。

年末年始の動向については、次回また説明したいと思います。

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●国名: タイ

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