アジアの風だより 第99話 |
フア・ヒンで乗馬
2014年が始まりました。今年の干支は"午"ですね。午年(馬年)にちなんだ観光地といえば、まず最初に頭に浮かぶのが南部のビーチリゾート、フア・ヒンです。ビーチリゾートでなぜ馬なのか? その理由は、ビーチに出ればすぐにわかります。青い空、広い海、白い砂浜に葉をそよがせる椰子の木。そこを小馬が何頭も行き来しているのです。
馬は小型のポニーがほとんどで、上にはカウボーイハットをかぶったタイ人が乗っているか、馬子に引かれてのんびりと波打ち際を歩いています。その目的は観光客を乗せてビーチを散歩することで、有料で乗馬することができます。乗馬といっても馬子といっしょにぽこぽこと歩くだけで、乗り慣れた人には物足りないかもしれませんが、小さい子どもがいる家族などには人気です。料金は時間と馬の大きさによって決まっていますので、事前に確認してから利用しましょう。
海は遠浅で、大きな岩がゴロゴロしているので豪快に泳ぐには適していません。それでもビーチは白く、広く、長く延びているのでリラックスして過ごすには最適です。このあたりは潮の干満の差が大きく、午後になると潮が引いて海面から岩が次々と姿を見せます。その姿が頭に似ているのでフア・ヒン(=石頭)と名付けられたのは有名な話です。
フア・ヒンにはタイ王室の別荘があり、現在そこではプーミポン国王と奥方が住まわれ、静養されています。その関係でタイ人の間では一種の聖地になっていて、例年よりも人出が多くなっています。
道路が整備され、込んでいなければバンコクから2~3時間で行けますので、その気になれば日帰りもできます。パタヤーのように俗っぽくないので、家族連れの小旅行にふさわしい観光地といえるでしょう。
●国名: タイ
●都市名: プラチュアプ・キーリカン
●行き方:
バンコクの南バスターミナル(サーイ・ターイ)からエアコンバスで約3時間。戦勝記念塔や北バスターミナル(モーチット)からマイクロバス(ロッド・トゥー)も出ていて、約2時間半。鉄道はバンコク中央駅(フアラムポーン)から約4時間。空路はスワンナプーム国際空港とフア・ヒン空港を結ぶ路線がある。
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