アジアの風だより 第88話 |
旧正月は中国正月
日本の正月は西暦の正月、つまり1月1日と決まっていますが、アジアの国々ではいまでも旧暦の正月に重きを置いています。中国はもちろんベトナムでも正月といえば旧正月で、テトと呼ばれるこの期間中は国家としての機能が停止してしまうほどの規模で祝われます。
タイでは旧正月は「トゥルック・チーン」と呼ばれ、在タイの華僑を中心に祝われます。祝日にはなりませんが、タイ全国のあちこちで爆竹が破裂し、龍が舞い、鐘や太鼓が鳴らされ、繁華街はいかにも中華といった赤色と金色のお祭りカラー満開です。
旧正月は旧暦に従っているため、元旦がいつになるかは毎年違います。だいたい1月の終わりから2月の終わりの間にその日が来ますが、2013年の今年は2月10日(日)が元旦となります。
この旧正月の前後は中国人や華僑が世界的規模で移動します。旅行や親族訪問のためですが、観光目的でタイを目指す人々も多く、この期間中はホテルや飛行機はほぼいっぱいとなり、観光地も中国人だらけになってしまいます。どこに行っても人が多いのでストレスが溜まりますが、それ以前にどこもかしこも予約が取れず、最初から旅行などできないかもしれません。
なにはともあれ、2013年の今年はへび年です。さて、いったいどんな年になるのでしょうか。去年以上のいい年になればいいのですがね。
この旧正月が終わると華僑社会は落ち着きを取り戻しますが、タイ人にはまだ続きがあります。ご存じのようにタイの新年はソンクラーンと呼ばれ、毎年4月13日が元旦となります。
タイ人の正月気分は、これから先も続きます。彼らの足が地に着くのは、まだまだ先の話になりそうです。
●国名: タイ
●都市名: 各地
●行き方:
弊社のタイ国内の主要都市で中国正月として祝われる。バンコクではチャイナタウンと呼ばれるヤワラー通りとチャルンクルン通りの周辺で盛大な祝典とイベントが開かれる。