アジアの風だより 第70話 |
国境の町 メー・ソート
四方を海に囲まれている日本と違い、タイは陸地に他国との国境があります。合法的に国境を越えて隣の国に入れるポイントはタイ国内に十数カ所あって、ここメー・ソートもそのひとつ。ここからはタイの西側にあるミャンマーに入国することができます。
メー・ソートの町は小さく、たいした見どころはありません。国境貿易の起点として人と物が激しく行き来していますが、あえて観光と言うならば、国境そのものがそうなるでしょう。
国境はメー・ソート市街の西にあり、ミャンマーとは南北に流れるモエイ川で仕切られています。川の東がタイ、西がミャンマー、そしてこの二国間には立派な橋が架けられています。両国を行き来する人と物資は、基本的にはこの橋を渡ります。「基本的に」とあえて書くのは、よく見ると橋を渡らず川を直接越えて来る人もいるからで、このあたりの詳しい事情はよくわかりません。
ミャンマーは入国に際して事前にビザの取得が必要ですが、メー・ソートから入国する場合で、その日のうちに出国(つまりタイに再入国)するのではあれば取っていなくても大丈夫。タイも日本人は入国ビザが不要ですから、その気があればちょっと行って帰ってくることが可能です。ただし陸路でのノービザ再入国ではタイ国内の滞在可能期間は15日になってしまうことを忘れないように(空路入国の場合は30日)。
ミャンマー側の町は小さく、こちらも観光名所はほとんどないので、1時間もあれば回りきることができるでしょう。ショッピングであれば、タイ側の橋のたもとにある市場のほうが品揃えが充実しています。ミャンマーの商品もあるし、支払いはバーツでできますので、ミャンマーに日帰り入国しないのなら、ここを散策して異国感を味わいましょう。
●国名: タイ
●都市名: ターク
- 行き方 -
バンコクの北バスターミナル(モーチット)から直行のエアコンバスに乗って約7時間。中部の遺跡都市スコータイからバスで3時間ほど。