アジアの風だより 第69話 |
ホーチミン・シティ
6月のホーチミン・シティは雨でした。いまはアジアの全域が雨期に入っていて、どこに行っても雨模様。日本の梅雨のようにしとしと一日中降り続くわけではありませんが、常に雨の心配をしなければいけません。
ベトナムの雨の特徴は、降り方にメリハリがあること。いきなり激しく降ってきて、1~2時間くらいするとサッとやんでしまいます。いわゆる「スコール」と呼ばれる降り方で、たとえ雨具を持っていなくても、待っていればそのうちに上がります。気候が安定しないときはこの限りではありませんが、タイの雨よりわかりやすい降り方をします。
海に近いせいか、サイゴン川が近くに流れているせいか、ホーチミン・シティの水はけは意外とよく、かなり激しく降ったとしても冠水することはほとんどありません。これがタイの首都バンコクとの大きな違いで、バンコクは海に近いし大きな川もあるし運河は縦横無尽に走っているものの、少しの雨で冠水し、交通はすぐマヒ状態になってしまいます。この点だけを見れば、ホーチミン・シティはかなり進歩的に造られた都市と言えるでしょう。
バンコクとの比較をさらに続けるなら、空気はホーチミン・シティのほうがきれいです。道路の渋滞は似た感じになりつつありますが、空はこちらのほうがずっと青いし、風の流れもあります。さわやかかと問われれば難しいですが、多くの人はホーチミン・シティのほうがバンコクより湿度が低いと感じるようです。
大陸の南にあるバンコクと、東の端にあるホーチミン・シティ。時差もないし、飛行機に乗れば東に1時間半ほどで到着してしまうので隣町のような感覚がありますが、この二つの都市は性格も季候も大きく違います。近隣諸国に出る計画があるなら、実際に行って確かめてみてください。観光名所にも娯楽施設にも乏しい街ですが、発展中の活気ある雰囲気をいたるところで感じられることでしょう。
●国名: ベトナム
●都市名: ホーチミン・シティ
- 行き方 -
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