アジアの風だより 第58話 |
パトンビーチの魅力
タイ南部観光の目玉と言えば、やはりプーケットです。今年前半の国内騒動でバンコに向かう観光客の勢いは落ちましたが、プーケットは堅調です。
先月(7月)、プーケットのメインビーチであるパトンに行ってきました。タイ全体の観光客の数が減るローシーズン(*)でしたが、パトンには思った以上に観光客の姿がありました。例年に比べるとちょっと少ないのは南アフリカ共和国で行われたワールドカップのせいで、この時期のメイン客であるオーストラリアからの観光客の何%かが南アを目指したからでしょう。
日本人の姿はというと……ほとんどいません。ほぼまったくいないと言っていいくらい見かけませんでした。これは今年に限らずずっと続いている現象で、例のスマトラ島沖地震の津波の被害以降、プーケットを訪れる日本人はぐんと減ってしまったのです。
あの災害の悪いイメージが残っているのでしょうか。しかし、日本人より大きな被害に遭ったヨーロッパの人々は、そんな事件があったという事実を忘れてしまったかのように、こぞってやってきています。なにがあってもプーケット、そしてパトンのビーチにやってくるのは、他の国のリゾート地にはない特別な魅力があるからでしょう。
パトンのビーチは広く、長く、白くて美しく、マリンスポーツは充実しています。ダイビングしたければ日帰りのツアーで簡単に沖合いの島に行くことができます。ビーチロードはにぎやかで、ショッピングは楽しく、シーフードレストランは毎日違う店に行っても極め尽くせないほど並んでいます。
海しかないリゾートではなく、家族連れでも存分に楽しめるのがパトンのよいところ。有名すぎるから行かないのではなく、有名になっている理由を実感するために行ってみたいビーチタウンです。
*ヨーロッパや北米大陸が暑くなる夏の季節は観光客が少ない。逆に寒くなる冬は避寒にタイに来る客が増え、この時期はハイシーズンとなる。
●国名: タイランド
●県名: プーケット
- 行き方 -
バンコクやサムイ島から空路で直行。航空会社はタイ航空、エア・アジア、1-2 Go、バンコク・エアウェイズなど数社ある。空港からパトンまではバスやタクシーを利用する。