アジアの風だより 第50話 |
眼下に雲海が広がる
フアイ・ナム・ダン国立公園
フアイ・ナム・ダンはタイ北部チェンマイとメー・ホーン・ソーンの両県にまたがる広大な国立公園で、亡くなられたプーミポン国王の母君や姉君が山岳民族保護プロジェクトに励んでおられた由緒ある地です。
広いエリアの中心になるのはドーイ・キウロム(キウロム山)で、標高は1,600メートル以上。頂上手前のビューポイントで1,615メートルあります。年間の平均気温は20度ですから、いつ行ってもひんやり冷涼な空気が味わえます。夏の暑い季節に避暑気分で行くのもいいでしょう。
しかし、この公園のよさを本当に知りたいなら年末年始の乾期に行きたいところ。この時期は公園内に花が咲き、深い山の緑に加えて赤や黄色が鮮やかに色づいて、自然の美しさをより堪能することができるからです。
乾期のタイ北部地方は気温がぐっと下がり、朝晩はかなり冷え込みます。最低気温は0度近くとなり、完全な防寒具が必要となりますが、それもまた一興。年中暑いはずの国で毛糸のマフラーや手袋をして寒さをしのいでみるのも楽しいものです。
この季節、山々の朝は寒暖の差が大きく出る関係でガスにおおわれます。朝日が昇ると同時に雲海が発生し、あたり一面が白世界の変貌。高い山に登ってみれば、いつもとは違うタイの景色を眺望できるはずです。
●国名:タイランド
●県名:チェンマイ / メー・ホーン・ソーン
- 行き方 -
チェンマイとメー・ホーン・ソーンの県境にある。両県どちらからでも行けるが、車やバイクなど自家用の乗り物がないと行きにくい
>>> アジアの風だより インデックス