アジアの風だより 第46話 |
ベトナム麺紀行
ホー・チ・ミン・シティ ベトナム
ベトナムは麺料理の種類が豊富な国です。世界有数の米の産地であるため、米で作った麺がいろいろあるのも特徴です。
代表は、日本でもよく知られているフォーでしょう。稲庭うどんのようですが、まったくコシがなく、口当たりもざらざらしています。スープは鶏も使われますが、相性がいいのは牛骨でとったもの。これに生あるいはゆでた牛肉を乗せ、生玉ねぎのスライスや香草とともにいただきます。スープは強めにとられてコクがありますが、味はあっさり。本場は北のハノイでも、ベトナムの全土で食べることができます。
フォーが北の麺なら南はフーティウです。これも米で作られていますが、フォーよりコシがあり、スープは鶏や豚などでとったものと合わせます。具もスタイルもさまざまで、調理にはいろいろと応用がききます。
中部では、やはり米で作った麺ブンを使ったブン・ボー・フエが有名です。真っ赤な色をした辛くて濃口のスープにこのブンを入れ、煮た豚肉や豚足を乗せていただきます。濃厚な味つけに、きっとやみつきになることでしょう。
ラーメンが好きな人にはミーがおすすめです。これはまさしく中華麺で、博多ラーメン風の細いストレートな麺です。博多ラーメンと同じで固めでゆで加減で出してくれるのも高ポイント。海老や蟹など海鮮系の具にもよく合います。
煮込みうどんが好物であれば、バン・カンがいいですね。太くて丸くて歯ごたえ充分の、まさしくうどんのような麺で、大鍋に入れられ真っ赤なとろみのある濃厚なスープで煮込まれます。
毎日食べても食べきれないベトナムの麺。旅の大きな楽しみです。
●国名:ベトナム
●県名:ホーチミン・シティ
- 行き方 -
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