アジアの風だより 第39話 |
奇岩と007の島巡り
パンガー湾クルーズ
タイの南部は奇妙な形の岩山が多くあります。山ではなく岩石柱といったほうがいいような、それでいて非常に巨大でゴツゴツしたかたまりが大地がニョキニョキと突き出ていて、不思議な光景を作り出しています。
岩山は海の中からも突き出ています。そうなると山ではなく島になってしまうのですが、これもまた奇妙な光景です。そんな異国情緒あふれる風景を堪能するためパンガー湾を船で回ってみることにしました。それがプーケットやピーピー島あたりで有名な日帰りツアー“パンガー湾観光クルーズ”です。ホテルやビーチサイドに店を構える旅行代理店では必ず取り扱っているので、気がついたら料金と内容を確かめてみてください。
ツアーは朝早くから始まります。プーケットから出発の場合、ホテルまで迎えに来てくれた車に乗って島の北、有名な悲恋映画の舞台にもなったサーラシン橋を渡り、パンガー県にある船着き場に向かいます。
待機しているロングテールボートに乗って出発ですが、いきなり海には出て行かず、まずは狭い運河のような水路を進みます。この水路の両端を埋めつくすのは、うっそうとした緑濃いマングローブの大密林。パンガー県の代名詞にもなっていて、自然環境の貴重さからこの一帯を世界遺産にしようという動きもあります。
海に出たら、一気に加速。海面からはゴツゴツした奇岩が突き出し、霧の立ちこめる日はまるで中国の桂林のようなロマンチックな景色になります。どのツアーの船も目指すのは沖合にあるタプー島、映画『007 黄金銃を持つ男』で有名になった通称“ジェームス・ボンド島”です。
観光客がクラビーに行くのは、この島を見るためと言っても過言ではありません。逆に、見なかったらきっと後悔しますよ。
●県名:パンガー
- 行き方 -
パンガー湾クルーズは、プーケットやクラビ(ピピ島)に行ったついでに現地からツアーで参加するのが便利。
*プーケットまたはピピ島への手配は こちら からご予約できます。