アジアの風だより 第220話 |
2024年2月の行事
2月に入りましたが、タイはいまも観光シーズン(=ハイシーズン)の真っ最中です。年末年始の休暇は終わったはずですが、観光地はどこも外国人を中心とした観光客で大にぎわい。名所旧跡の周辺は道路も歩道も人と車で大渋滞です。この混雑と盛況は、とりあえず今月いっぱいは続くと思われます。
その理由のひとつが春節です。日本では旧正月と呼ばれるこの日は中国文化圏では1月1日より重要な真の元旦。その日は陰暦で決められますが、2024年の今年は2月10日(土)が元旦に当たり、12日(月)までが三が日となります。タイでは祝日になりませんが、中華系住民の多い国ゆえ、この3日間を連休とする商店や工場は全国的に見られます。
その翌々週にはマーカブーチャーと呼ばれる仏教日があります。日本語では万仏節と呼ばれるこの日は仏教国タイでは最重要な日のひとつ。こちらも月の満ち欠けに沿った陰暦で数えられるため年によって日が変わりますが、今年は2月24日の土曜日がその日となりました。春節とは違い、タイでは公式に祝日となります(26日の月曜は代休)。
24日はタイ国内の仏教寺院で様々な祭事が行われ、一日中参拝客でにぎわうことでしょう。この日は積極的に寺院見学をして、タイ人の信仰心の強さを知るとともに、自身の身と心を清めたいものです。
このようにいつになく寺院がにぎわう日ですが、外国人には困ったことがあるかもしれません。というのもタイでは仏教日は酒類の販売ができないからです。
今年は繁華街が最もにぎわう土曜がマーカブーチャーの日です。しかも日本人的には天皇誕生日を含む3連休の初日に当たりました。
この連休を利用してタイに旅行に来られる方も多いかと思いますが、24日は終日お酒が買えません。飲食店での提供もされません。コンビニやスーパーマーケットでの販売も禁止です。ホテルの部屋で飲むことは可能ですが、売っていなければ買えませんし、飲めません。法の目をかいくぐって販売している不届きな店も散見されますが、この日にタイを訪れる酒好きの方は心の準備をしておきましょう。
●国名: タイ
仏教日はタイ国内の全域で酒類が販売が禁止される。レストランは営業するがパブ、バー、ナイトクラブなどは臨時休業。マッサージ店も一部では休業する。
タイからはじめるバックパッカー入門 藤井伸二 著