アジアの風だより 第212話 |
バンコク郊外の新名所 ワット・パークナーム・パーシーチャルーン
コロナ禍による観光規制も完全に終了し、タイ王国はすべてが2019年以前の状態に戻りました。戻っていないのは日本円の弱さですが、これはどうにもなりません。しかし、それでも日本人観光客は増えています。これからタイと地方都市を結ぶ往復便が増え、さらに格安航空便も復活すれば、夏場はさらに多くの日本人がタイの地を踏むことになるでしょう。
最近のタイは、新しい観光地が増えました。バンコク郊外の名所、ワット・パークナームもそのひとつです。正確には「新しい」と言えないかもしれませんが、コロナ禍以前にはなかった新しい見どころが追加されています。
この寺院はプラ・ラーチャモンコン・ストゥーパによってその名を広く知られています。いまでは「タイでインスタ映え」と言われて最初に思い浮かぶのがこのストゥーパ(仏塔)だったりするくらいです。暗い室内にワット・アルンを思わせる仏塔が突き立つようにそびえ、緑に輝く天井には星空か宇宙を見るかのように美しい文様が描かれています。荘厳で美しいその写真は、誰も目が目にしたことがあるでしょう。あの写真が撮れるのが、ここなのです。この写真を撮るためにこの寺まで足を運ぶ観光客は少なからずいる……というより、ほとんどがそうかもしれません。
そこに新たな名所が追加されました。高さが69メートルもある金色の大仏像がそれです。完成したのはコロナ禍がまだ収束しない2021年ですから、目にしたことのない方も多いはず。大仏像そのものは以前からありましたが、今回完成したものは比較にならないくらいのサイズがあります。なにしろBTSシーロム線の車内(タープラ-バーン・パイ駅間)からでも見えるほど巨大で、完成と同時に周囲の雰囲気も変えてしまいました。
すでにこの寺院まで来ている方も、時間があれば再訪して、この大仏像に参ってください。さらにインスタ映えする写真が、きっと撮れることでしょう。
●国名: タイ
●県名:バンコク
- 行き方 -
バンコク都の西側、トンブリーのパーシーチャルーン区にある。都市鉄道MRTAのター・プラ駅またはバーン・パイ駅からタクシーなどを利用すると便利。徒歩の場合はター・プラ駅のほうが近い。BTSならタラート・プルー駅かウタカート駅で下車。
タイからはじめるバックパッカー入門 藤井伸二 著