アジアの風だより 第205話 |
バンコクの東 パークナーム
タイの首都バンコクを走る高架鉄道BTS(スカイトレイン)がどんどん延伸しています。現在スクムビット線とシーロム線の2線が通っていますが、昨年末にスクムビット線が延伸し、さらに便利になりました。
延伸は旧来線の南北に伸びましたが、南(南東)向きの延び方が著しいようです。一気に何駅も増えて、かなり遠くにまで行けるようになりました。現在の終点はケーハ駅ですが、ここはもうバンコクではありません。バンコクの隣のサムット・プラカーン県内に入っています。
ケーハ駅の一帯はまだ開発が進んでおらず、見るべきところと言えば近くのクロコダイルファームくらいですが、その手前、パークナーム駅のあたりには散策に向いた見どころがあります。
パークナームは、その名前のとおり河口(=タイ語でパーク・ナーム)にあたる町です。本当の河口はもう少し南にありますが、町と呼べるのはここが最後かもしれません。
パークナームは昔から港町として栄えています。タイ湾から入ってくる貨物船や漁船を受け入れる町で、大きな魚市場があります。そこに並ぶ魚介類は感心するほど多種多様。大型の貨物船も激しく行き来していて、全体に活気に満ちています。
町の端には巨大な塔が立てられています。東京のスカイツリーの頭部にも似た巨塔で、サムット・プラカーン・シティ・タワーと呼ばれています。高さは139メートルとのこと。展望台まで登れるので、時間があれば立ち寄ってみてください。天気がよくて空気が澄んでいれば、遠くタイ湾まで見通すことができます。
パークナームにはほかにも見どころがあります。それについては次の機会に書くことにしましょう。
●国名: タイ
●県名: サムット・プラカーン
●行き方: BTSスクムビット線に乗ってパークナーム駅で下車。南側に向かって歩いて行くと市場に出る。
タイからはじめるバックパッカー入門 藤井伸二 著