アジアの風だより 第201話 |
タイ王国 入国規制完全撤廃
これは朗報です。新型コロナ蔓延対策で続けていた各種規制を矢継ぎ早に解除しているタイ王国は、この7月1日から入国規制をほぼ完全と言っていい形で解除しました。あっさり言うなら「元に戻った」となるでしょう。
これまで出発前に登録が必要だったインターネット経由での「タイランドパス」も廃止になりました。また、その申請時に必要だった10,000ドルを補償する保険の加入も不要になっています。つまり日本国籍の所有者はこの新型コロナが蔓延する以前と同様に、ビザなしの空路入国で30日間、ツーリストビザがあれば90日間の滞在が可能になったわけです。
「ほぼ」というのは、有効な新型コロナワクチン未接種者はタイ入国72時間以内に受けたPCR検査での陰性証明書を求められるからで、摂取済み(要接種証明書)であればパスポートだけで入国できます。ほとんどの方は摂取済みと思われるので、これはもう完全開国と呼んでいいでしょう。
ナイトライフ関連業界に加えられていた規制はすでに撤廃されていましたが、今月からは深夜2時までの営業が認められました。また午後2時から午後5時までは禁止されていたアルコール飲料の提供も、ホテル内の飲食施設限定で可能となるよう検討されています。これらはもちろんタイ旅行を外国人旅行者にアピールするためのもので、観光政策に力を入れている証明となるでしょう。
こうなると問題は日本です。政府はタイと同じようにインバウンド観光に力を入れているらしいですが、いまだに1日の入国者数制限があったり、入国前72時間以内のPCR検査陰性証明書を要求したりで積極性がありません。ワクチンの接種は進んでいるわけですから、ここはもう少し素早い対応を願いたいところです。
タイからはじめるバックパッカー入門 藤井伸二 著