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アジアの風だより 第195話

さようならフアラムポーン

2022年が始まりました。シンダイ本社のあるタイ王国も例外なく新型コロナ禍に見舞われていて、昨年末に始まった観光促進計画「テスト&ゴー」(=ワクチン接種者の入国時隔離免除)も見直しが進められています。条件付きですが開国され、外国人の姿をあちこちで見かけるようになった矢先にいきなりガツンとパンチを喰らったような気分です。これも4月のソンクラーンに向けた本格開国のための用心と思えば我慢できるのかもしれませんが、新年開始早々にこれではどうにも冴えません。

暗い話はとりあえず忘れて別の話題に移りましょう。続いてはタイ国鉄の中心となっているフアラムポーンことバンコク駅の話題です。

フアラムポーンは駅舎のあるあたりの地名で、駅そのものの名前はバンコク駅(タイ語ではクルンテープ駅)です。正式にフアラムポーン駅を名乗っているのはこの下を走っているMRTAの駅ですが、どのように言っても最後はこの地にたどり着くことができます。

この駅は北のバーン・スー・セントラル・ステーション駅の開業にともない12月下旬での休業・廃止が決定していました。しかし歴史ある駅舎の閉鎖を惜しむ声が高まり、とりあえず2022年に入ったいまも営業を続けています。現在は長い歴史を顧みるイベントが駅舎の中で行われていますが、雰囲気的には完全な「さようなら」ムードで、正直に言ってもはや廃止は避けられないと考えるのが無難でしょう。いつ営業終了になっても不思議ではないので、後悔しないよう行けるときに行っておくのが得策です。

イベントでは通常は立ち入りできない大時計の真下のテラスや、かつてはホテルで現在はオフィスとして利用されている2階部分も公開されていて、マニアならずともうれしいところ。スタンプラリーも催されていて、構内に設定された10ヶ所のポイントでスタンプを集めると景品と切手シートがもらえます。難易度は低いものの、すべて集めるとけっこう広い駅であることを実感できるでしょう。

このイベントは1月16日まで開催されるとのこと。コロナ禍でなければ日本の鉄道フアンも大勢集っていたと思うと残念でなりません。こうなると外国人が自由に入国できる日が来るまでこの駅が閉鎖にならないでほしいと願うばかりです。

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●国名:タイ
●県名:バンコク
●行き方:バンコクと地方を結ぶほとんどの鉄道ダイヤの始発/終点駅。
MRTAフアラムポーン駅を利用すると便利。

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