アジアの風だより 第191話 |
タイ いよいよ開国か…?
9月もなかばとなり、2021年も残り3ヶ月と数日になりましたが、新型コロナウイルスCOVID-19を巡る状況はあまり変わっていません。シンダイ本社のあるタイ王国も同じで、目新しいニュースがほとんどない状況が続いています。
首都バンコクを含む29都県はダークレッドゾーンと呼ばれる最高度管理地域に指定され、ロックダウンと呼ばれる状態になっています。これまでにも書きましたが、軸になっているのは夜間の外出禁止令です。これの関係で飲食店は午後8時までしか営業できませんし、都内を走るバスの最終も同時刻となっています。結果としてバンコクの夜は無気味なほどに静まりかえっています。
微妙に改善されているのは新規陽性者の数でしょうか。8月は毎日のように2万人を越えていましたが、9月に入って1万5千人を下回るようになり、4ケタも目前となってきました。ワクチンの接種も順調に進んでおり、年末までに全国民の7割の接種が完了するとの希望的観測も出ています。
こうした状況を受けてか、10月1日にはこのロックダウンが解除されるのでは?との噂が持ち上がっています。プラユット首相も前向きで、ロックダウンだけではなく各種の規制も一気に解除したい旨の発言を続けています。
その中には外国人の入国規制も含まれています。現在は入国後14日間の隔離義務がありますが、それを撤廃し、多くの外国人を呼び込もうというわけです。タイは観光で成り立っているといっていい国ですから、まずはここから経済を立て直そうという魂胆でしょう。
ただし誰でも無条件に……というわけではありません。まずはワクチンの接種を終えた人、つまり巷で呼ばれている「ワクチンパスポート」の所持者から迎え入れていくようです。
日本における新型コロナウイルスの状況は改善されたと言い難いですが、ワクチンの摂取率は高く、ワクチンを二度接種した日本人は9月の時点で全国民の5割を超えています。このままでいくと日本人は最初にタイに入国できそうですが、さてどうなるでしょうか。
来月の予定は毎月月末に発表されます。首相が今月末にどのような発表をしてくれるのか。これからしばらくは、いつになく待ち遠しい日々が続きます。
●国名:タイ
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