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アジアの風だより 第177話

ロックダウン 第５フェーズの規制緩和開始

日本はまったく収まった気配がありませんが、タイ王国の新型コロナウイルス禍はかなり収束しました。新規の感染者は確認されていますが、いずれもインドや中東の危険国からの帰国者で、タイ国内で人から人に感染したものではありません。人から人への市中感染は、７月に入った時点で１ヶ月以上も確認されておらず、ほぼ制圧したといっていい状況となっています。

これを受けてタイ政府は７月１日から第５フェーズ（第５段階）の規制緩和を開始しました。実質的に、ほとんどの規制が解除となったので、解除されていないものを挙げたほうが早いかもしれません。そこで日本人に関係する「いまだに解除されていない規制」を挙げてみますと、

1．国際航空路線の運行
2．タイ王国を取り巻く４つの国との国境封鎖

この重大なふたつが残る結果となりました。

第５フェーズの規制緩和を受けてタイの国際空港を離発着する航空路線の一部が再開しました。しかし、これは厳しい制限下での運行で、誰もが利用できるものではありません。外交官や重要なビジネス関係者といった、どうしても飛ぶ理由と必要のある人が求められる書類をすべて揃えた場合に利用することができます。観光客はこの範疇には入っていないので、乗客になることはできません。

タイ王国に観光客が入れるようになるのは、早くても８月以降でしょう。それも新型コロナウイルスの感染が収束したと認められる国限定となります。日本は、現在のところではこれらの国の中に入っていますが、確定したわけではありません。それどころか連日２桁から３桁の新規感染者が報告されている現状では、この指定が取り消される懸念もあります。

日本人としては、続く第６、第７フェーズの規制緩和策が大変に気になるところではありますが、とりあえず今年の夏の旅行先としては、タイを含むどの国にも選択できないのではないでしょうか。残念ではありますが、こればかりはどうしようもありません。

●国名：タイ
第５フェーズの規制緩和策は７月１日からタイの全土で一斉開始