アジアの風だより 第174話 |
東南アジア各国 緊急事態宣言発令中
今月もやはり新型コロナウイルス関係の話題です。と言いますか、もはやほかに話題のない状況です。
タイ王国の状況を中心にお伝えしますが、現在は政府によって非常事態宣言が出されています。夜間外出禁止令も出されていて、タイの全土で午後10時から午前5時まで、国民の外出が禁止されています。
タイを取り囲む国境はすべて閉鎖されていて、出入りができません。国際空港は開いていますが、離発着する便がないので実質的には閉鎖です。
タイ国内の移動も制限されています。鉄道は短距離路線のみで、夜行を含む他長距離列車はすべて運休しています。バスも300キロを越えての運行は禁止されました。国内航空路線も全便運休です。県境を越えての移動が全体に難しくなっています。全国的に、意味のない移動は禁止です。旅行などはできません。
観光地では、プーケットとサムイ島がロックアウトされて、入ることができなくなっています。また、ホテルの新規チェックインもできません。事前に予約を入れていた期間を過ぎると強制的に追い出されてしまいます。
首都バンコクもロックアウトされていますが、周辺都市への移動は禁じられていません。ただし、公共交通機関を利用する際はマスクの着用が求められます。マスクをしていない、あるいは持っていない場合はBTS、MRT、ARL、一般鉄道のすべてに乗車できません。
マスクを着用していないとコンビニエンスストアにも入れません。スーパーマーケットやコンビニの入口には警備員がいて、マスクの有無と体温のチェックを行っています。ここで体温が37.5度以上あると入店できません。体温のチェックは検問でも行われていて、熱があると、そのまま隔離されてしまいます。
このように日本に比べるとかなり徹底した対策が行われています。厳しいように思われるかもしれませんが、タイの厳しさは東南アジア全体で見ると上中下の真ん中あたり。ベトナムやシンガポールはさらに厳しい態度で臨んでいるので、これでも文句は言えません。
●国名:タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス
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