アジアの風だより 第170話 |
国王専用御座船も出る2019年末のタイ
いよいよ2019年も最後の月を迎えてしまいました。来月はもう新年。早いもので、早すぎて気持ちも体も簡単には切り替えられそうもありません。そんな師走のタイ王国の状況を、シンダイ本社のあるタイの首都バンコクからご報告します。
12月のタイは祭日の多い月です。まず最初は5日(木)の「プーミポン・アドゥンヤデート国王誕生記念日」で、これは名称そのままに前国王の誕生日を祝う日、転じてタイでは「父の日」として祝われます。「タイ王国の日」ともされていて、1日で3つの大事を祝うタイでは特級の祝日です。メインの行事はワット・プラケオ前のサナーム・ルアンで行われますが、VIP勢揃いで警戒厳重となりますので、観光の際はその点に注意して時間調整などを行う必要があります。
続いては10日(火)、タイの憲法記念日です。タイ王国で初めての憲法発布を記念する日となり、祝日になります。
続く行事は定例ではなく、2019年限定の特別行事となりますが、12日(木)に首都バンコクを縦断するチャオプラヤー川上で王室御座船パレードが行われます。現国王ラーマ10世の即位を祝う王室行事で、10月に行われる予定でしたが諸事情でこの日に延期となりました。普段は王室御座船置き場内でしか見ることのできない国王専用船スワナホン以下、絢爛な御座船の大パレードには必見の価値がありますが、観覧席のほとんどはすでに売り切れている状況です。警備も厳重なので当日気軽に……というわけにはいかない可能性大の行事です。この日は平日です。
その次はクリスマスですが、タイは仏教国ですので平日となり、続く祝日は年末の大晦日まで待たなければなりません。
例年ですと、大晦日のカウントダウンパーティ会場となるラーチャダムリ通りのセントラル・ワールド前広場はビール会社の特設ビヤガーデンで大にぎわいとなりますが、2019年の今年は「若者の嗜好が変わったから」との理由で開催されません。やや不可解ですが、深くは詮索することなく、おとなしく大晦日を待つことにしましょう。恒例のカウントダウンパーティが中止になったという話は聞いていません。今年も例年同様に、これは開催されるでしょう。
カウントダウンパーティはセントラル・ワールド前広場以外でも、地方でも開催されます。この日タイをご滞在中なら、羽目を外さない範囲で楽しんでみるのもいいでしょう。
●国名:タイ
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