アジアの風だより 第160話 |
新暦に続いて旧暦の新年
2019年の2月になりました。まずはタイ王国の話題からですが、予定されていた下院総選挙は延期になり、投票日は1ヶ月後の2019年3月24日(日)になりました。日程はさらに変更になる可能性もありますが、これにつきましては来月のこのページでご確認ください。
続いてはタイを含むアジア広域のニュースです。今月は、なんといっても旧正月のある月。中国語で「春節」と呼ばれる新年がやってきます。
春節は旧暦(陰暦)で数えるところの新年です。日本でも昔はこの日を真の新年と考えていましたが、いまでは完全に西暦の、つまりカレンダーの1月1日が新年の元日として受け入れられています。
しかし、中国を含む中華文化圏ではいまでもこの日が元日であり、ここから新しい年が始まります。旧暦なのでその日は毎年変わりますが、2019年の今年は西暦の2月5日(火)がその日になります。
今年は旧暦では豚年に当たります。日本では亥年(いのしし)ですが、日本以外ではこれが豚になります。豚は成長が早く多産なことから、中華圏では非常に縁起のよい動物とされています。
今年は2月5日(火)が元日で、7日(木)までが三が日になります。旧正月の新年は、タイでは祝日に指定されていません。平日扱いで企業や役所は通常どおりの営業となりますが、個人経営の商店や飲食店などでは自主的に休業するところが見受けられます。
一方、ベトナムでは旧正月テトとして盛大に祝われます。2019年は2月2日(土)から2月10日(日)まで、公式に9連休となることが決定しています。この期間、国家機能は完全に麻痺してしまいますのでご注意ください。また台所で火を使うことが忌み嫌われますので飲食施設の多くが閉店となります。
旧正月が終わると、続いては19日(火)にマハー・ブーチャーと呼ばれる重要な仏教日がやってきます。年に何度がある仏教上の重要な日で、仏教国タイではこの日、酒類販売が禁止となります。飲食店、スーパーマーケット、コンビニでも購入することができません。販売禁止日は1日だけですので、思いきって禁欲的に過ごしてみてはいかがでしょうか。
春節(旧正月)は国を問わず中華系の社会全体で祝われる。タイ王国も商業の中心は華僑が握っており、商業施設や市場では盛大な祝祭が営まれる。
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