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アジアの風だより 第159話

激動確定の2019年スタート

2019年が始まりました。乾季の真っ直中でお天気もよく……と書きたいところですが、昨年末にはバンコクを中心に激しい雨が降ったりしました。乾季なのにおかしな話ですが、今年も異常気象となるのでしょうか。おかげで空気がきれいになり、タイの全土でさわやかな新年を迎えられたのは逆に僥倖なのかもしれません。

若干の不安説もありましたが、大晦日から元旦にかけても特に大きな騒ぎはなく、タイ王国は無事に新しい年を迎えることができました。不安説の原因になっていたのは、タイで７年ぶりに行われる予定になっている総選挙です。投票日は来月の2月24日が予定されていますが、軍政・反軍政ともにどのように仕掛けてくるか、予断はまったく許されません。そこから緊張が生まれています。

選挙に関する詳細は来月取り上げるとして、とりあえず今月は新年らしい華やかな話題から入ることにしますが、特別に新しいものがあるわけでもありません。毎年のことですが、タイの新年は静かなものです。これは本当の正月がこの後に控えているためで、タイに限らず東南アジア全体を見回しても１月に祝日はありません。

2019年の最初のビッグイベントは旧正月、旧暦による正月で、今年は２月にあります。その日に備えてタイの人々はエネルギーと資産を蓄えていることでしょう。この機に旅行に行く予定の人たちは、すでに計画と予約を完了させています。いまからではもう遅いかもしれませんが、その気があるなら早めに準備を終えましょう。

ともかくタイは2月の選挙で今年のすべてが決まります。なんのかんのと理由を付けて延期になる可能性もありますが、政治政党活動はすでに正式に開始されています。これからのタイ国内は選挙に向けての活動一色になるでしょうが、今月はまだそれほどの緊張には至らず、静かな新年の余韻を残したまま時間が過ぎていくはずです。

●国名：タイ
総選挙は２月末の予定で、タイ全土の市町村で行われる。投票日とその前日は酒類の販売が禁止される。