アジアの風だより 第146話 |
父の日そしてカウントダウン
タイ国内の話ですが、この国は昨年(2016年)まで12月に3回の祝日がありました。5日が国王誕生日、10日が憲法記念日、31日が大晦日で、それぞれ国民の祝日に指定されていました。しかしラーマ9世は2016年に崩御され、現在の国王誕生日は5月です。今年のタイの12月はどうなるのでしょうか?
答え:
なにも変わりありません。タイの12月は、これからも祝日が3回あります。
12月5日はラーマ9世王がお生まれになられた日でした。ラーマ10世が正式に即位されたいま、本来ならばここは平日になるところですが、今年からこの日は新規に「父の日」に指定され、祝日になります。
これまでタイでは国王誕生日が父の日を兼ねていました。「国王はタイ国民の父」との認識が人々の心の中にあったからです。その考え方でいけば父の日も5月となるのですが、偉大なラーマ9世を記念すべく、新たにこの日を恒久的な父の日とすることになったのです。ちなみにタイの母の日は皇后様の誕生日です。ラーマ9世の崩御にともない皇后から皇太后様となられましたが、今後も母の日は8月12日で変更ありません。
父の日も母の日も、イベントは大きな全国一斉的なものではなく、家庭や学校レベルで行われます。この日は親の前にひざまずき、感謝の気持ちを表すのがならわしです。当日の飲食店は家族連れでに賑わうのもまた恒例です。
これに続く12月のイベントとしては、月末の31日に開催されるカウントダウンパーティーがあります。タイでは西暦の正月はあまり大きくは祝われませんが、この大晦日のカウントダウンパーティーは年越しの恒例行事となっています。こちらは全国的な大規模イベントとなっていて、首都のバンコク、パタヤー、チェンマイ、プーケットなどでは特設会場に数万人を集めて夜通し大騒ぎします。昨年は喪中ということで中止されたり規模が縮小されましたが、今年は例年と変わらないにぎやかなイベントになると予想されています。
●国名: タイ
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