アジアの風だより 第145話 |
11月のタイ王国
前国王の葬儀も先月29日の納骨式をもって完全に終了し、タイ王国は新しい時代を迎えました。同時に11月は新しい季節が始まる月でもあります。長く続いた雨期が明け、来年の4月ごろまで続く乾期の始まりです。
さらに言えば、寒期の始まりです。雨季の最後の長雨が終わると東南アジアの各地は一気に気温が下がります。タイも例外ではありません。今月あたりからどんどん気温が下がり始め、バンコク都内でも朝晩は上着をはおりたくような日々になります。雨期が終われば異常気象とならないかぎり雨はまったく降りません。これからは明日のお天気の心配をすることなく旅の予定を立てることができます。
今月いちばんのイベントであったローイ・クラトンのお祭りは11月3日に終わり、あとは目立った行事も催し物もありません。かわりに旅行にふさわしいすばらしい季候があります。タイを、アジアを旅するのはこれから来年1月のなかばあたりがベストと考えて、チケットや宿の手配を始めましょう。
イベントではありませんが、バンコクでは前国王の火葬に使用された特製の火葬場を含む葬儀用の施設が一般に公開されています。期間限定ではありますが、今回のように特別な不幸が起こらないかぎり目にすることができないものだけに貴重です。場所はワット・プラケオ/王宮前のサナーム・ルアン(王宮前広場)で、入場料などは不要ですが、施設内に入るためには完全な喪服姿が求められます。喪服を手に旅する人はまずいないでしょうが、もしもこれが目的であれば、忘れずにバッグに詰めておきましょう。
●国名: タイ
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