アジアの風だより 第139話 |
消えた5月の連休
さて、5月です。日本はゴールデン・ウイークの真っ最中。海外旅行に出かける人も増えているようで、タイにも大勢の日本人が訪れています。
奇遇にも日本のゴールデン・ウイークはタイの連休が重なる時期でもありました。5月1日はメーデーで祝日、5日はタイ国王の戴冠記念日で祝日と続き、これに土日が重なれば一週間近くの連休になっていたのです。
しかし、みなさんもご存じのとおり、1950年5月5日に戴冠されたラーマ9世は昨年末に昨年末に崩御され、現在はラーマ10世の時代になっています。この関係で60年以上続いた5月5日の戴冠記念日は消滅し、今年から平日となりました。メーデーの祝日は残っていますが、タイにおける5月の連休は、これでなくなってしまったのです。
ただし、5月には重要な仏教日であり祝日でもある仏誕節「ウィサカブーチャ」があります。陰暦で決まるので日にちは毎年変わりますが、今年は中ほどの10日(水)がその日。週のど真ん中にあるので連休にならないのが残念ですが、これは致し方がありません。さらには祝日だからといって浮かれることができないのが問題。仏教日なので酒類の販売が全国的に禁止になるのがタイらしいところで、飲食店でも提供できず、コンビニなどでも購入できなくなります。バーやクラブやディスコも休業となりますので、タイでの休暇を楽しみに来られるみなさんはご注意ください。
5月の祝日は減りましたが、そのかわり今年から現国王ラーマ10世の誕生日である7月28日が新たな祝日となります。前国王ラーマ9世の誕生日のあつかいはまだ発表されていないようですが、命日である10月13日は記念日として休日になることが決定しています。今年の10月はそのラーマ9世の火葬の儀も予定されており、あまり喜ばしくはありませんが、5月に代わって連休が集中することになりそうです。
●国名: タイ全土
10月のラーマ9世国葬にともなう祝日・連休の追加は、追ってご連絡いたします。
バンコク在住著者の藤井伸二が、個人的に「ここはおいしい」という食事処を紹介。ガイドブックにも載っている有名なレストランから入るのがためらわれる路地裏のローカル屋台風食堂まで。
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