アジアの風だより 第111話 |
タイ人なら知っている服の色
この冬、タイを旅行された方はタイの人々がそろって黄色い服を着ていたことに不思議を感じていたかもしれません。これは熱帯に暮らす彼らが原色好きだからという理由だけではありません。黄色は現在のタイ国王プーミポン9世のシンボルカラーであり、ちょうど12月5日が誕生日だったこともあって、それを祝う意味で着用していたのです。
タイは曜日にそれぞれの色が振り当てられています。タイ人は自分の誕生日以外に「誕生曜日」も知っていて、その曜日の色を自分のシンボルカラーにしています。
日曜 赤
月曜 黄
火曜 ピンク
水曜 緑
木曜 オレンジ
金曜 青
土曜 紫
これにより、月曜にお生まれの国王は黄色がシンボルカラーとなります。みなさんの色はさて、どれでしょうか。
タイ王室ではシリキット王妃が金曜のお生まれで青色、ワチラーロンコーン皇太子は国王と同じ月曜で黄色、シリントーン王女は土曜で紫色がシンボルカラーとなり、それぞれの誕生日にはそれぞれのシンボルカラーの服を着て祝うのがタイ国民の間での慣例となっています。
プロゴルファーのタイガー・ウッズは母親がタイ人です。彼がピンクのシャツを好んで着たり、日曜のラウンドの勝負服に赤色を選ぶのは、この母親の影響があるのかもしれません。今年からみなさんも自分のシンボルとなる色のシャツを着たり小物を身につければ、そのうちにタイ的な幸運が舞い降りてくるかもしれませんよ。
●国名: タイ
●都市名: タイ国内全土
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