アジアの風だより 第11話 |
バンコク
雨期もようやく終わったようで、バンコクも寒くなってきました。と言っても日中の気温はまだまだ30度前後で推移していますが、熱帯のタイではこれでも十分に寒いのです。
一説によると、熱帯に暮らす人々の肌は気孔が開いていて放熱しやすくなっており、そのためちょっと気温が下がると「寒い」と言ってしまうのだとか。そういえばタイ生活の長い私なども、実は雪国の生まれなのですが、気温が20度くらいの北部の山中に行っただけで体が震えて風邪をひいてしまいそうな気がします。日本で気温20度なんて、まだまだ「なんとなく温かい」のうちに入ってしまうのですがね。
ともかくバンコクの今は、日本で言うところの秋の気配が漂っています。郊外に行けば、空き地でススキが風にゆれています。街を歩いている人々の服装も重ね着がちらほら……なんて書くと「大げさな」と思われるかもしれませんが、タイでは寒さが貴重なため、重ね着している人の顔もなんだか楽しそう。北部での夜はジャンパーが必要ですが、浅黒い顔に冬着の取り合わせは、こちらで見ていても楽しくなってしまいます。
みなさんも、この時期に来られる場合は冬着を忘れないようにしてくださいね。あまりにも重いものは必要ありませんが、軽くて温かくてデザインのいいものだったら、タイ人たちもきっとうらやむことでしょう。
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