アジアの風だより 第105話 |
ワールドカップブラジル大会
ワールドカップブラジル大会が開催中です。おかげで生活リズムがすっかり狂ってしまった人が大勢出ているようですが、それは世界のどこも同じこと。とくにブラジルから見て地球の裏側にあたるアジアは試合が真夜中に中継されることもあり、睡眠不足の人が続出しています。
東南アジア諸国ではタイ、ベトナム、ラオス、カンボジアが同じ時間帯で、日本と2時間の時差となっています(日本のほうが2時間早く時間が進む)。予選リーグの第1試合は午後11時からで、ここからが1日の始まり……なんていう人もかなりいました。第3試合が終わるのは午前7時前で、もう出勤の時間です。準々決勝以降はすべてキックオフが午前3時になり、早めに寝たほうがいいのか観てから寝るべきか真剣に迷うところ。とりあえずやはりみんな寝不足でふらふらになります。
これらの国ではもともとスポーツとしてサッカーの人気が高いことがありますが、別の目的で注目度が高まっている事実もあります。実はワールドカップに限らずプロサッカーの試合の裏では盛大に賭博が行われていて、大金が飛び交っているのです。日本にはTOTOという公営サッカーくじがありますが、こちらはすべて闇賭博です。これがものすごい人気と金を集めているのです。
大金を賭けて儲かればいいですが、世の中そう甘くはありません。もともと博打は儲かる人が極端に少ないからこそ成り立つ仕組みになっています。勝てる人は少数しかいませんし、運よく勝っても次はあっさり負けるはずです。
ワールドカップブラジル大会は6月14日早朝キックオフの決勝戦で終了します(日本時間の午前4時)。毎回のことですが、大会終了後はみんな気力が抜けきってカラッポの状態。気力が抜けるだけならまだマシで財産もスッカラカンになってしまう人が大勢出るありさまです。これが4年に一度でなければ、アジアはいったいどうなっていることでしょう……。
●国名: タイ
●都市名: タイ全土
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