アジアの風だより 第102話 |
ソンクラーンは帰省の日
4月です。今年もやってきましたね、タイの正月、ソンクラーンが! ソンクラーンに関しては毎年説明していますので省きましょう。ご存じない方はバックナンバーをご覧ください。
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新年ということで三が日は連休となります。日本も4月末から5月の頭まではゴールデンウイークになりますが、タイも今月が1年でもっとも長い連休のある月になっています。
2014年の今年は13、14、15の三日間が祝日となり、16日が代休日。多くの会社が土曜を休むので、12日から16日までの5連休となります。タイはその前週の6日が現王朝の開朝記念日で休日となり、土曜と代休日を含めて三連休になりますので、ずっと休みが続くような感じです。乾期終了間際の本格的な暑さも加わって、今月は労働意欲がまったく起こらない月と言っても過言ではないでしょう。
タイでもソンクラーンは里帰りの日となります。地方から大都市へ出稼ぎに来ている人たちは、この連休にこぞって田舎に帰省します。混雑具合がどんなものか気になる人は、バンコクであれば都内3ヶ所にあるバスターミナルかタイ国鉄中央駅(フアラムポーン)に行ってみればいいでしょう。ものすごい人出と混乱でうんざりするはずですが、これもタイの年中行事のひとつです。
帰省の人たちは、みんな大きな荷物を持っています。都市でしか手に入らないものを買いそろえて実家への凱旋を果たすのです。服もきれいで新しく、女性は化粧してバスや列車に乗りこみます。年に一度の凱旋の日。新年にふさわしい華やかな空気が駅やターミナルを彩ります。
田舎に帰らない人たちは、その場で水をかけあいます。近年のバンコクのソンクラーンはそんな彼らのうっぷんを晴らす場所になっていて、そのためやたらと過激になってもいるようです。
●国名: タイ
●都市名: タイ全土。場所を問わずに祝われる
●行き方:
バンコクならシーロム通りとカオサン通りが大騒ぎの場として有名。外国人が多いスクムビット通りもにぎやか。路地や大通りを問わず、三が日はどこに行っても水びたしになるのは覚悟しよう。
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