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アジアの風だより 第132話

パクチー大ブーム

タイはいま空前の日本料理ブームです。日本料理がブームなのか日本料理店がブームなのかはっきりしませんが、スーパーマーケットのクーポン食堂から銀座から来た江戸前の寿司屋まで、日本料理を看板にしている店はどこにでもあります。

一方、日本ではタイ料理がブームです。こちらもタイ料理店はどこにでもある状況で、東京都内なら探す必要もないほどあちこちで目にします。グリーンカレーやトムヤムクンなどは、食べたことがない人でもその名を知っているほどポピュラーな料理になっています。

日本におけるタイ料理ブームは最近になって猛烈に高まっていますが、その原因の第一は「パクチー」にあります。パクチーについての説明は不要でしょう。タイ料理の上に乗せられている植物の葉です。緑色をしていて、パセリのようでいてパセリではなく、その青臭さは強烈で、香りはカメムシのようだとも言われています。

日本人のほとんどがこの香りを苦手としていて、どのガイドブックを開いてみても、そこには「マイ・サイ・パクチー(パクチーを入れないでください)」と書かれているのが常識でした。それがどうでしょう。いまの日本はこのパクチーが大ブーム。入れないどころか「大盛りにして!」と言うのがツウのような風潮になっています。

それを受けて店側も、パクチーを大量に使った料理を出すようになりました。たとえば麺の上にパクチーをテンコ盛りにした「パクチーラーメン」、パクチーを中心にして作った「ヤム・パクチー」、さらにはパクチー炒めやパクチーチャーハンなど、本場タイではメニューに載っていないどころか注文するのもはばかられる奇怪な料理が次々と登場しています。

しかし……パクチーはあくまで添え物です。日本料理で言えばわさびか、いやいや紅タデやスダチといったところではないでしょうか。それを大盛りにして喜んで食べるとは……。

基本的にタイ料理の味がわかっていないのでしょう。あるいは単純に、お遊び気分で鼻につく青臭い臭いを喜んでいるだけかもしれません。

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●国名: 日本
●都市名: 日本全土

バンコク在住著者の藤井伸二が、個人的に「ここはおいしい」という食事処を紹介。ガイドブックにも載っている有名なレストランから入るのがためらわれる路地裏のローカル屋台風食堂まで。
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